建設会社は、遅れているのか?
特別あつかいな建設業界
なんかおかしくない?IT業界向けの求人支援を行う友人が言った。たしかに、なんかおかしいぞ建設業界。
完全週休二日制(土日祝)だけど、毎週土曜日は出勤します。本来なら8休が普通のサラリーマンにすると、4週6休を目指す!と意気込む建設業界は異様だ。
しかも、3年後には8休にするために、プロジェクトを組んでいます!勤怠システムのITやテレビ会議システムの導入を推進します!これが弊社のウリですと言う姿は、異業種からすると時代遅れに見えるだろう。
ただし、これが一般的なのだ。だれもその事実を疑わない。当たり前だと考えている。
なんでだ建設業界
この考えは仕事をまじめにこなしたいという現場で働く人たちの強い想いで成り立っているのは当然のことだが、なんとかして仕事を取る必要がある建設会社と、差別化が難しい工事請負業というビジネスモデルに問題があると思われる。
この話を理解するためには、建設業界の抱える構造を理解することから始めるべきだろう。
土地開発のできるデベロッパー、建設会社社長、現場責任者、職人それぞれの観点から考えると見えてきます。
利害関係者はなにを考える
早い話、儲けるためにどうするかなのだ。土地を仕入れても金にはならない。その土地を、いかに収益物件として投資を回収するのか?
そのためには例えば商業施設にして、テナント料で稼ぐ。介護施設を運営して稼ぐ。マンションオーナーになって稼ぐ。
そのためには、いち早く更地の状態から建物が完成した状態を作らねばならない。出来るだけ工事費は安く抑えたい。さて、どの工事会社に任せようか?ここで、熾烈な入札、コンペが始まる。
図は東洋経済オンラインより
工事会社と職人の関係
こうしてより、短い工事期間で、より安く仕事をしてくれる工事会社が選ばれ、厳しい条件で仕事をとらねばならなくなる。
さらに工事会社の役割は、この工事に関する
納期、品質、安全、コストの管理であり、実際に手を動かすのは職人である。この職人さんたちに気持ちよく作業してもらえるような支援が必要だ。そして、職人さんは日雇いの給料制であり、現場を1日でも多く開けてもらわないと仕事にならない。
土曜日も日曜日も、本当は働きたい。だから、勝手に工事会社も休めないのだ。みんながチームなのだから。
写真は日刊工業新聞より
それでもうまくやりくりしている会社も当然ある。この業界で転職するなら、いまがチャンスでるのは間違いない。気になる人は相談していただければと思います。